07-05-2025 04:12 PM
Windows 7時代のPCがゴロゴロ転がっているのでどうしたものかと思っていましたが、Linux Mintにしてみたら軽快に使えるようになったので、Linux版のLabVIEW Communityをインストールしてみました。
Google ChromeやThonny、ArduinoはWindowsのようにダウンロードしてダブルクリックでインストールできたのですが、LabVIEWの場合はLinux初心者にはハードルがありましたので備忘録として記事にしました。
なお、Linux Mintのインストールについては
に簡単にまとめました。
256GBのSSDが2500円ぐらいなのでSSD化も同時に行うと快適です。
07-05-2025 06:44 PM
Linuxは使ったことがなかったのですが、もうWindowsでは使うこともないのでダメでもともとの感覚でWindowsは削除してクリーンなLinuxにしました。
LabVIEWのダウンロードは以下のリンクから行います。
LabVIEW Community Editionのダウンロードサイト
ダウンロードフォルダーに以下のファイルが保存されます。
ni-labview-2025-community-25.1.3-linux.zip
解凍すると6個のファイルが現れます。
ni-labview-2025-community-25.1.3.49156-0+f4-opensuse156.noarch.rpm
ni-labview-2025-community-25.1.3.49156-0+f4-opensuse155.noarch.rpm
ni-labview-2025-community-25.1.3.49156-0+f4-rhel9.noarch.rpm
ni-labview-2025-community-25.1.3.49156-0+f4-rhel8.noarch.rpm
ni-labview-2025-community_25.1.3.49156-0+f4-ubuntu2404_all.deb
ni-labview-2025-community_25.1.3.49156-0+f4-ubuntu2204_all.deb
Linuxユーザーには違和感がないファイルとのことですが、初めての私には「これは何なのだ!」となります。AIに聞くと以下の答えです。
.deb (Debian Package)
Debianというディストリビューション(Linuxの種類)で生まれたパッケージ形式です。
Linux MintはUbuntuをベースにしており、そのUbuntuはDebianをベースにしています。
そのため、Linux Mintではこの.deb形式のファイルを使います。
使用するディストリビューション:Debian, Ubuntu, Linux Mint, MX Linuxなど。
.rpm (RPM Package Manager)
Red Hatというディストリビューションで生まれたパッケージ形式です。
Red Hat系のディストリビューションで標準的に使われます。
使用するディストリビューション:Red Hat Enterprise Linux (RHEL), Fedora, CentOS, openSUSEなど。
.debの2種類はバージョン毎のファイル
...ubuntu2204_all.deb -> Ubuntu 22.04用 (Linux Mint 21.x系がこれに該当)
...ubuntu2404_all.deb -> Ubuntu 24.04用 (Linux Mint 22.x系がこれに該当)
”システムレポート”を開くとLinux Mintのバージョンを見ることができます。
System:
Kernel: 6.8.0-63-generic arch: x86_64 bits: 64 compiler: gcc v: 13.3.0 clocksource: tsc
Desktop: Cinnamon v: 6.4.8 tk: GTK v: 3.24.41 wm: Muffin v: 6.4.1 vt: 7 dm: LightDM v: 1.30.0
Distro: Linux Mint 22.1 Xia base: Ubuntu 24.04 noble
Ubuntu 24.04用を使えばOKのようです。
ni-labview-2025-community_25.1.3.49156-0+f4-ubuntu2404_all.deb
ダブルクリックすると何かをインストールしたみたいですが、LabVIEWはインストールされていません。
<<何をしているのか?>>
この小さな.debファイルは、**「NI社のソフトウェアリポジトリ(パッケージフィード)をあなたのシステムに登録する」**ための設定ファイルです。
(続く)
07-05-2025 07:56 PM - 編集済み 07-05-2025 08:11 PM
LabVIEW Comminityのインストールが終了すると、Activationが必要になるので、NIのサイトに自分のアカウントでログインしておいた方がスムーズです。
さて、"ni-labview-2025-community_25.1.3.49156-0+f4-ubuntu2404_all.deb"をダブルクリックしてもインストールできなくて困ったとの記事がありました。
LabVIEW 2025 installation on Ubuntu
やりとりの中ほどに下記手順に従えばうまく行くはずと書かれています。
With the release of version 2023Q1, LabVIEW is installed using package feeds, which is the usual method of installing software on Linux distributions.
-- Install LabVIEW on Linux Operating Systems - NI
AIに解説してもらいました。
この方法の核心は、**「あなたのPCにNI社の公式ソフトウェア倉庫(リポジトリ)の住所を教えて、そこからLabVIEW本体をインストールする」**という点にあります。
スーパーで例えてみましょう。
普通のインストール(.debファイルを直接インストール):
欲しい商品(LabVIEW)をメーカーのサイトから1個だけ直接買ってくるイメージです。
今回の方法(リポジトリを追加してインストール):
最初に「NI公式ストアの会員カード」を作り、あなたの街のショッピングモールに登録します。その後、ショッピングモールのカタログから「LabVIEWください」と注文するイメージです。
では、実際の手順をこのイメージに沿って見ていきましょう。
原文: Install the package (e.g., For Ubuntu 20.04 use: sudo apt install ./ni-labview-2023-pro_23.1.0.49229-0+f77-ubuntu2004_all.deb)
これは、LabVIEW本体をインストールしているわけではありません。
何をしているのか?
この小さな.debファイルは、**「NI社のソフトウェアリポジトリ(パッケージフィード)をあなたのシステムに登録する」**ための設定ファイルです。
スーパーの例え:
これが「NI公式ストアの会員カード」を作る手続きです。このカードには「NIストアの住所はここですよ」と書かれています。あなたのLinux Mint(ショッピングモール)は、このカードを受け取ることで、NIストアという新しいお店の存在を知ります。
この時点では、まだLabVIEW本体はインストールされていません。あなたのPCがNI社のリポジトリの場所を知っただけです。
原文: When the package has installed, refresh the feeds for your package manager. For example, with Ubuntu use: sudo apt update
何をしているのか?
apt updateコマンドは、あなたのPCが知っているすべてのリポジトリ(Ubuntu公式、Linux Mint公式、そして先ほど追加したNI公式)にアクセスし、「どんなソフトウェアがインストール可能ですか?」というパッケージのリスト(カタログ)を最新の状態に更新します。
スーパーの例え:
ショッピングモールが、新しく出店したNIストアに「最新の商品カタログをください」とお願いするようなものです。これにより、モールはNIストアにLabVIEWという商品があることを初めて認識します。
原文: Install LabVIEW with the Linux distribution package manager... Ubuntu use: sudo apt install ni-labview-2023-pro
何をしているのか?
aptコマンドを使って、「ni-labview-2023-pro」という名前のパッケージをインストールするよう指示しています。aptは更新されたリスト(カタログ)の中からこの名前を探し、NI社のリポジトリからLabVIEW本体と、それが必要とする他の関連パッケージを自動的にダウンロードしてインストールします。
スーパーの例え:
最新のカタログを手に入れたので、あなたはモールの受付で「NIストアのLabVIEW Proをください」と注文できます。モールはNIストアから商品を持ってきて、あなたに渡してくれます。
注目すべきは、ここではファイル名(...deb)ではなく、ni-labview-2023-proというパッケージ名を指定している点です。これは、aptがオンラインのリポジトリからソフトウェアを探してきている証拠です。
実際の手順は次の通り
"端末"からコマンド入力でインストールが始まります
"ni-labview-2025-community_25.1.3.49156-0+f4-ubuntu2404_all.deb"をダブルクリックしたことで手順1は終了しています。
sudo apt update
でパッケージのリストを最新の状態に更新します。
sudo apt install ni-labview-2025-community
で実際のインストールが行われます。
コマンドラインを使わないで、
アップデートマネージャーでパッケージのリストを更新して、
ソフトウェアマネージャーで”LabVIEW”を検索して、
をインストールすることもできるようです。
Mac版で作ったVIもふつうに開くことができます。